実践

自治をめざすクラスづくり(9)

係活動始まる(3)

各班のくふう・努力

昼食の号(合)令

号令係は、昼食時の号令もかけます。
ある年の号令係は、こんな号令をかけました。

私のクラスは、班ごとに机を合わせます。全員が席に着いたら、

「手を合わせてー! それではみなさんご一緒に… いただきます!」

‘(クラス全員、手を合わせて)「いただきます!」

「そして、みんなが食べ終わったのを確認して

「手を合わせてー! それではみなさんご一緒に… ごちそうさまでした!」

(クラス全員で)「ごちそうさまでした!」

係が代っても、この号令は受け継がれました。

ある時、別のクラスの先生が、お休みか出張かで不在で、私が様子を見に行くことになりました。
自分のクラスには、号令係に「みんながそろったら、いただきますしていいよ」と指示しておいて。

そのクラスへ行って、驚きました。

各々自分の席で、もう食べ始めている子もいれば、立ち歩いてしゃべっている子もいるのです。
それぞれの先生のやり方なので、何も言いませんでしたが…。

(私がいたK県は、他県と違って中学校の給食はほとんど実施されていませんでした)

板書を消す

黒板係は、授業が終わったら黒板を拭きます。

ノートに書きとるのが遅い子がいます。

「ここまで消してもいい?」

と配慮します。

もちろん、このことを褒めます。

「お仕事中失礼します」

私が務めたA中学校は、生徒は職員室に入ることができません。

職員室のドアをノックして開け、先生を呼ぶのです。

ある年の教科連絡係。班長のKさん。

Kさんは、職員室を見渡して

「お仕事中、失礼します。○○先生、お願いします」

先生方が、サッとKさんを見て、

「素晴らしい!」

もちろん、このことを褒めます。

他の班員もマネします。

教室の戸締り

「さよなら」した後、教室の戸締りをします。

しかし、暑い時など、その後に開けてしまうことがあります。

そこで、ある年の戸締り係は黒板の隅に「3:15戸締り終了 ○班」と書くようにしました。

(その後に開けたら、その人が閉めてください)

配るプリントの枚数

集配係は、その日に配るプリント類を職員室のポストに取りに行って、帰りの会で配ります。
たいてい配る時に数えながら配るのですが、ある年の係は、配る前に、列ごとの枚数に分けておくようになりました。

またある年の集配係。
全部の枚数を数えて、先生に言われなくても「これは家庭数だな」と確認するようになりました。

たいてい、「家庭数、手を挙げて!」と言って配るのですが、ある年の集配係は列ごとの家庭数を把握しておいて、「家庭数です」と言って配るようになりました。

学級総会で話し合い、方針を考え、クラスみんなから信任された係。
その意欲と重みから生まれたくふうや努力ではないかと思います。

もう一つ、理由があります。それは後日…。

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