クラスづくりの3要素② リーダー㊤
※名前は全て仮名です
リーダーとはどういう人? ~リーダーになる〝資格〟~
「〝リーダー〟って、どういう人だと思いますか?」
と学級委員や班長が集まった時に聞きます。
「みんなを引っ張る人」「クラスをまとめる人」「クラスを指導する人」…などとコタエが返ってきます。
「そうことができたらいいね。それじゃあ、みんなを引っ張って、クラスをまとめる自信がある人?」
…シーン…
「先生だって、クラスをまとめる自信なんてないよ」
「じゃ、リーダーってどんな人なんですか?」
「それはね。リーダーってね、○○を持っている人なんだよ。○○は何かな?」
「何文字すか?」
「ひらがなで2文字、漢字で1文字」
……
三人寄れば文殊の知恵。
子どもってスゴイですね。あれこれ言いながら、コタエを引き出してくるものです。
智子さんが立ち上がって「〝ゆめ〟でしょ!」
「正解! 智子さんに拍手!」
「オーー!」という声、パチパチパチ…
「智子さんは、学級委員だけど、どんな夢を持ってる?」
「いいクラス、いい学校にしたい」
「いいクラスって、どんなクラス?」
「みんなで協力し合って、いじめなんかない、楽しいクラスにしたいです」
「立派な夢だね。リーダーとして合格だ。リーダーになる資格は一つだけ。〝いいクラスにしたい〟〝こんなクラスにしたい〟という夢を持っていることだ。夢を持っていると、夢を実現するにはどうしたらいいか、こんなことしたらどうだろう、というアイデアが浮かんでくるからね。学級委員や班長さんたちで、〝こんなクラスにしたい〟〝どうしたらいいだろう〟と、話し合っていけたらいいですね」
いい所を見つける
次に、私は常々学級委員や班長に「クラスのいい所、班員のいい所を見つけられたら、いいリーダーだ」と言い続けてきました。
「班長さんは、班員のいい所探しをしてください。どんな小さいことでもいいです。1日に一人でもいいです」
……
「涼太班長! 班員のいい所見つかった?」
「明くんは、数学が得意。千春さんは、落ち着きがあってしっかりしている。啓くんは、声が大きい。美香さんは、よく意見を言ってくれる。」
「スゴイじゃないか。よく見つけたね。班員のいい所を大事にしてね」
班員のいい所を見つけられると、班長と班員との間に信頼関係が生まれてきます。
学級委員や班長というリーダーは、〝こんなクラス・班にしたい〟という〝夢〟を持つこと。そして、クラスや班の人のいい所を見つけること。
これが、リーダーとして育つ前提となります。
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