クラスづくりの第一歩
新採用・学級初担任の先生へ
教室に迎える準備 ~入学式・始業式の前日~
- 教室へ行き、教室がきれいになっているかチェックし、汚れているところがあったら、きれいにします。
机・椅子をきちんと整頓します。 - 一人ひとりの机を拭きながら、「どんな子がくるかな!」「どんなクラスをつくろうかな!」とワクワク感を高めます。
- 花を飾ったり、クラスづくりのスローガンを書いて貼ったりします。
私は毎年、どんな言葉がいいかなと考えて画用紙に書いて黒板の上に飾りました。
〝新しい自分にチャレンジ!〟〝新しい自分をつくろう!〟等々。
いつしか〝ALL FOR ONE, ONE FOR ALL!〟に決め、以後毎年これにしました。
担任の人柄を示そう!~担任の自己紹介~
入学式・始業式が終わって、最初の学活があります。
担任の自己紹介をするでしょう。その中で、担任の人柄を表せるように、何か得意なことを披露できるといいですね。元同僚の中には、自分でギターを弾いて歌っている人もいました。羨ましいかぎりです。私は歌は好きなのですが、ギターもピアノも弾きません。仕方なくアカペラで歌いました。短くてシンプルなメロディーの曲を選びました。「切手のない贈り物」「芭蕉布」「DREAM」など。「先生はね、歌手になるか先生になるか迷ったんだ」と言って…。歌い終わったら、「ここで拍手がほしいな!」と。とくに1年生の場合には、ここで緊張感が緩んで、温かな空気ができるのではないでしょうか。
いい詩をみつけて、朗読してもいい。
詩を二篇紹介しましょう。
四月 金子みすゞ
新しいご本、新しいかばんに。
新しい葉っぱ、新しいえだに、
新しいお日さま、新しい空に。
新しい四月、うれしい四月。
支度 黒田三郎
何の匂いでしょう/これは
これは/春の匂い/真新しい着地の匂い/真新しいかわの匂い/新しいものの匂い/
新しい匂い/匂いのなかに/希望も ゆめも/幸福も/うっとりと/うかんでいるようです
ごったがえす 人いきれのなかで/だけどちょっぴり 気がかりです
心の支度は/どうでしょう/もうできましたか
こんなクラスをつくりたい!
「こんなクラスをつくりたい!」と、担任の方針を宣言します。(入学式・始業式の日に時間がなければ次の日でもいい)
私は毎年、次のことを語ります。☞23.8.4のブログ「自治をめざすクラスづくり1」
こんなクラスをつくりたい! 一人ひとりを人間として大切にし、暴力やいじめを絶対に許さないクラス 自分を大切にし、同様に他人も大切にする。 お互いどの子の声にも互いにちゃんと耳をかたむける。 人のからだや心を傷つけることをしてはいけない。 暴力やいじめは絶対に許さない。 みんなで話し合い、みんなで力を合わせるクラス ひとりだけ突っ走ったり、誰かを置いてけぼりにしたりしない。 みんなで一歩一歩進んでいく。 そのために、大事なことはみんなで話し合って決め(問題を解決し)、決めたことをみんなでやっていく。 学ぶことと働くことを大切にするクラス 学校の第一優先は、勉強。 みんなで注意しあって、授業に集中して取り組む。 みんなで力を合わせて係の仕事や掃除、行事の活動などにまじめに取り組む。 |
みんなで楽しいことを!
私は、子ども同士がつながるように、短い時間でできる簡単なゲームを毎日のようにやります。みんなで歌を歌うのもいいでしょう。
〝なんだなんだ班会議〟は以前紹介しました。☞23.8.25のブログ「自治をめざすクラスづくり3」
もうひとつ、簡単にできるゲームを紹介しましょう。
〝カード交換ゲーム〟
- クラス全員で35人、班を6つつくるとしたら、6人の班が5つ、5人の班が1つになります。画用紙を切って、縦7cm 横10cm程度(手に持ちやすければいい)のカードを、108(36×3)枚つくります。
- 例えば、36枚にマジックで「やる気」と書きます。36枚に「本気」と書きます。36枚に「根気」と書きます。(3種類の言葉なら何でもいい。「大根」「にんじん」「じゃがいも」でも、「ゴキブリ」「ゲジゲジ」「ムカデ」でも、「イヌ」「ネコ」「サル」でも、3種類の色画用紙を使えばそのまま何も書かなくても「赤」「青」「白」となります)
- 3種類のカードを各班全員に配ります。平等にするために5人の班にも6人分配ります。各自がそれぞれ3枚持つようにします。5人の班はだれかが1枚多く持ちます。
- 各班、3種類のカードのうち、何を集めるか決めてもらいます。
- 「先生が、『はじめ!』と言ったら、教室内で立ち歩いていいです、他の班の人とカードを交換してください。ちゃんと交換するんだよ。ひったくりはダメだよ。『やめ!』と言ったら、すぐ自分の席に戻ってね」
- 「じゃあ1回戦やるよ!各班、何を集めるか、相談して!」…「はじめ!」…適当に時間を見計らって…「やめ!」 素早く戻った班を評価します。「各班、何が何枚集まったか、言ってください」「1班は?」「『やる気』が10枚です」「2班は?」「『本気』が12枚」……同じ種類のカードをいちばんたくさん集めた班が〝優勝〟となります。
- カードを戻して、時間があれば2回戦をやります。
このゲームは、絶対に失敗がなく、しかも必ず盛り上がります。小学生から中3までできます。5分あれば1回できます。このゲームの〝ミソ〟は何か、ちょっと考えれば分かると思います。
子どもの〝いいところ〟を見つけよう!
小さなことでもよい所を見つけ、褒めましょう。
☞23.11.24のブログ「自治をめざすクラスづくり16 褒める①」
学級通信を書こう!
学級通信を書くのはお勧めです。はじめは、週に1回でも2週に1回でもいいと思います。私はB4一枚に書いてきましたが、A4一枚でもB5一枚でもいい。
クラスでこんなことをやりました。
クラスの子どもたちの〝いいところ〟見つけました。
連絡事項。等々
発行することを自分に義務づけると、子どもたちのいいところを見つけよう! いいところをつくろう!という意識が高まってきます。
書くのが楽しくなればいいですね。
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