行事の実践3 合唱祭
特別な曲を選んだクラス(3)
高い峰をめざすこと・子ども達の可能性を信じることの大切さ
3年1組(2010年度)が選んだ「あの空へ~青のジャンプ~」㊦-3
(名前はすべて仮名)
合唱祭 おめでとう 金賞!!
3-1みんなで歌いあげた
感動の四部合唱「あの空へ~青のジャンプ~」
会場いっぱいに感動を広げました!
11月29日(金)は、体育祭と並ぶ最大の行事・合唱祭でした。
3年1組が日々練習してきた「あの空へ~青のジャンプ~」。完璧にちかいといえるほどまでに仕上げて臨みました。みごとにその通りの歌声を聴かせてくれました。堂々と金賞!おめでとう!
そして、大きな感動をありがとう!
3年1組は7月、1学期の終業式の日に合唱曲を決めました。指導部(リーダーたち)が候補曲を3曲にしぼり、全員の投票で「あの空へ~青のジャンプ~」に決まりました。圧倒的な支持を得て。
内心私は,大変な曲を選んでしまったなあと思っていました。昨年のNHKコンクール高校の部の課題曲です。四部合唱で、楽譜を見ただけで難しいのがわかります。
私は、子どもたちが自分たちで選んだ曲だから担任のせいじゃないぞ、と開き直りました。そして、自分たちで選んだのだから、どれだけできるかチャレンジするだけでも意味がある、一所懸命やればどんなにヘタでもいいじゃないかと思うことにしました。
指揮者と伴奏者のオーディション
曲が決まったあと、指揮と伴奏に立候補した5人に楽譜を渡しました。
まず、指揮と伴奏に5人も立候補したことに驚き! 1組のやる気のスゴさ!
8月26日にオーディションを行いました。伴奏に立候補した2人、もうほとんど弾けていました。夏休み中に相当練習を積んだのがわかりました。
指揮に立候補した3人。3人とも歌詞を全部覚え、強弱も、ここはどのパートが出てくるということも覚えていました。3人とも楽譜が全部頭に入っていて、指揮をしていたのには本当に驚きました。
クラス練習始まる ~1組の挑戦~
体育祭が終わり、クラス練習が始まりました。最初の練習は9月30日でした。
まず驚いたのが、合唱委員が「パート練習をしてください」と指示を出したら、ソプラノ・アルト・テノール・バスの全パートが、パートリーダーを中心にすぐに練習を始め、どのパートも大きな声で歌っていることです。
クラス練習が始まってまだ3~4日目だったでしょうか、あれ?と気がつきました。だれも楽譜を持たずに歌っているのです。もう歌詞も全部覚えている! いつもは色画用紙を使ってきれいに練習用の楽譜をつくるのですが、今年はついに作りませんでした。こんなの初めてです。
10月4日、私が出張だった日です。A先生が1組の合唱練習を見に行きました。A先生が翌日、その様子を報告してくれました。
自分たちでどんどん練習している! どのパートも大きな声で歌っている! 2回、合わせて歌ったが、もう合唱になっている!
7月の私の心配を3年1組の人たちは、わけもなく吹き飛ばしてしまいました、私は1組の子たちに心の中で詫びていました。ごめんなさい、バカにしていました!(こんな難しい曲はできないだろう。他の曲にすればよかった)と初め思っていたのですから。1組の子たちはすごいことをやろうとして、それをやりきろうとしている!それは尊敬に値します。
生きている自治の力
いままで日常的に築き、体育祭で高めた自治の力が合唱祭の取り組みに、みごとに生かされました。
練習をするかしないか、CDやデッキ・キーボードを準備する、机や椅子を並べる、みんなを並ばせる、練習を終わりにして片付ける…こういう活動は全て指導部にまかせました。指導部の判断で、中間テスト前でも練習しました。25日から朝練習を始めました。
1組は、どのクラスよりも早く準備し、練習が始めるようになりました。練習中、「静かにしてください!」「聴いてください!」と自分たちで注意するようになりました。
指揮者や伴奏者を中心に、「もっと強弱をつけた方がいい」「もっと強く!」「ここは女声もっと出して!」…などと音楽のなかみについても指示を出し、意見を出し合うようになりました。そういう指示や注意にたいして、みんなが「はい!」と素直に聞く。そういう仲間の信頼関係ができているんですね。
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