理論

自治をめざすクラスづくり(109)教育の目的⑤

教育の目的(5)

自己内対話 

王選手は、自分と対話している。

 「なんでこんなエラーをしてしまったんだ。何のために練習してきたんだ」

 「きょうはどうかしている。どうしたんだ」

「ひどい失敗だ。なさけない」

「くよくよしたって、始まらない」

「あー、落ち込む」

「落ち込んでいる場合じゃないだろ」

「悔しい」

「いままでも、悔しい思いをしたことがあるじゃないか。それをバネにしてがんばってきたじゃないか。

それがおまえの真骨頂じゃないか。

 おまえは、チームを引っ張っていく立場だろう。ドンマイ、ドンマイ! チーム全体に前向きな空気をつくっていく時だろう。

  さあ、ここは気持ちを切り替えて、〝行くよ!〟とチームみんなを鼓舞して、ファンの皆さんにも笑顔を見せる時じゃないか!」

 王選手は、自己内で、きっとこんな対話していたのだろう。

理性の力

いま必要なことは何か。
いまやるべきことは何か。
その場の気分や感情に左右されることなく、冷静に考える。
道理にかなっていることは何なのか、深く考える。
本当に大事なことは何か、深く考える。
本当は何が正しいのかを見極める。
物事の本質を見極める。

それは、〝理性〟とよばれるものの力だろう。

理性は、どのようにして育つか?

次のようなことが考えられるのではないだろうか。

  • 深く考える言葉をもっている。
  • 筋道を立てて、論理的に考える力をもっている。
  • 考える土壌として、自然や社会についての知識をもっている。
  • 生きる大前提として、健康なからだ。食の知識。
  • ものごとを創造する力、想像する力。
  • 人間性を培う心の栄養として文化芸術に触れている。人間らしいゆたかな感性。

これらは、本を読むこと、9教科の勉強を深めることによって得られるのではないだろうか。

多少こじつけ的に分類すると、

1 → 国語、外国語。

2 → 数学

3 → 理科、社会

4 → 保健体育、技術家庭

5 → 全教科

6 → 音楽、美術

このように考えを進めていくと、もうひとつ大事なものがあることに気づく。

                                     (つづく)

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