学校をどう変えるか(5)
子どもが主人公の学校に!
前に述べてきたように、子どもたち一人ひとりが自立の力を育ててもらいたい! 私たちは願います。
それは、自主的・自治的な集団の中でこそ育つ。
ですから、私たちは自主的・自治的な集団づくり~学級集団づくり・学年集団づくり・全校集団づくり~に取り組むのです。
言い換えれば、子どもが主人公の集団づくりに取り組むということです。
自主的・自治的な集団づくりに欠かせないのが、活動を進めていくための単位集団(班、学級など)とリーダー(リーダー集団)と、討議(子どもたちが意見を出し合い話し合う場)です。
どんな取り組み(活動)も、まず、その活動の内容・目的・目標などを決めなければならないので、討議(話し合い)はきわめて重要です。
その討議が活発に深まるほど、決定したことの重みがあります。
教師集団は、提案し、意見を述べることはできますが、決めるのは子どもたちの討議の場(学級総会・学年総会・学年代表者会・生徒総会・全校代議員会など)です。
教師には、討議が深まるように質の高い提案をする、厳しい質問をするなどの指導性が必要になります。

次に、子どもたちが決めたことを、子どもたち自身が実行していくように、実行委員会などの組織をつくり(もちろん、このことも原案に含まれていなければなりません)リーダー集団が指示を出して実行していかなければなりません。
学校における集団は、その地域の子どもたちが偶然集まってできた集団には違いありませんが、
学問し、文化を創造し、一人ひとりの人格の完成をめざし、自立の力を育てていく、という目的意識をもった集団です。
学校のすべての活動を貫くもの
教職員が熟議を重ね、子どもを主人公に学問・文化創造に取り組み自立の力を育てていく、という思いを共有したいものです。
学校を変えていく過程には、多くの困難や壁が立ちはだかっていることでしょう。
一朝一夕にできることではないでしょう。
何年も、あるいは10年もかかるかもしれません。
そこに、競争や序列、効率性の論理が入り込む余地はありません。
ところがいま、この国ぜんたいを、市場原理、効率、競争の新自由主義が覆い、教育にも触手を伸ばしています。
これとたたかわなければなりません。
教育の営みは、効率・競争とは全く相容れないものですから。

こんな学校にしたい!
子どもたちと教職員が熱く語り合い、
その夢に挑戦しつづける。
子どもたちと共に人間らしい文化を創りあげ、
大きな感動!
人間の血の通った、熱い思い!
学校のすべての活動を貫くもの
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