子どもが主人公の学校に!(8)
行事の力
有志合唱団「愛感連」やC市大ホール合唱祭で、学校を変えていきました。
その他、遠足、キャンプ、修学旅行、3年生を送る会などの行事は、子どもが主人公の学校をつくっていくうえで、大きな力になりました。
とくに合唱祭は、前にも述べたように、その芸術の質の高さ、それ故の感動の大きさ・深さにより、きわめて大きな役割を果たし、学校づくりに欠くことのできない行事になりました。
行事は関係づくり
クラス合唱であれば、クラス三十数名、「いい合唱にしたい」と初めから思っている子、「歌なんて歌いたくない」と思っている子、クラスで決めた曲だけれど「違う曲が歌いなかった」という気持ちをひきずっている子、「とても気に入っている」と初めから乗り気の子、「難しくていやだ」と思っている子等々…それぞれの気持ちがぶつかり合う。
その中で、合唱委員や指揮者が「さあ、練習しよう!」「もう一回やるよ!」と声をかける。
「疲れたよ、もうやめよう!」と言う子。
違う色の糸を織って一枚の布にするように、一人ひとりの気持ちを、声を、丹念に織っていく。
みんなで助け合い励まし合い、一つの合唱曲をつくっていく。
「ここは、アルトがもっと出した方がいい」「ここは、もっとクレッシェンド!」「ここは、もっと伸ばす!」…と。毎日練習を重ねていって、互恵・共同(協働)の関係を紡いでいく。
行事に取り組むことは、第一に、圧倒的な楽しさと感動を生み出し、集団に共有されます。
ですから、子どもたちの笑顔があふれ、目が輝き、生き生きとしてきます。
第二に、質の高い文化を創造する活動ですから、子どもたちは大きな達成感に包まれ、自信を漲らせます。
第三に、このような感動や達成感を飛躍的に生み出すので、クラスや学年・全校を一気に大きく変えるチャンスになります。
ということは、すなわち、これを〝打ち上げ花火〟に終わらせるのではなく、日常生活につなげていくことが重要になります。そのために行事があるのです。

子どもたちの中に共同(協働)の関係を築くのが目的です。
そのための、子どもを主人公にする、言い換えれば民主的なシステムの構築が不可欠です。
主体性に欠ける〝やらせ〟ではダメです。
行事の内容と目標、自分たちで取り組むための組織、練習計画などを、子どもたちが決めることがまず必要です。
行事に取り組む原案(実施要項案)を子どもたちのリーダー集団がつくり、学級総会・学級委員会などの議決に提案します。
はじめは原案をつくる能力がなければ、教師が原案をつくり、しだいに原案づくりから子どもたちができるように指導していきます。
学年行事や全校行事では、原案にたいして子どもたちがしっかり討議できるように、原案をまず各学級に下ろします。
次に代議員会(学級委員会・中央委員会など)で質疑討論して決定します。
子どもたちが決めることで、行事は子どもたちのものになります。
すなわち、子どもたちが主人公になります。

原案の中に当然、準備・練習を子どもたちが自分たちで進めていく組織(実行委員会、指導部など)とその活動について明記されていなければなりません。
行事~日常~行事~日常~行事
行事で子どもたちの中に、対等平等の互恵的協働(共同)の関係を築いていきます。
この関係づくりは当然、授業を中心とする日常の活動でも追求されることです。
そのための行事です。
行事~日常~行事~日常の、切れ目のない流れが重要です。
日々、学校・学年・学級は変化しています。
ですから、学級づくりをテーマに述べてきたように、日々討議するシステムをつくり、どんなことでも出し合って、子どもたちが自ら解決・改善していく関係を築いていくことが重要です。

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