憲法記念日

憲法記念日にあたって【いまこそ学校に希望を279】

憲法記念日にあたって

子どもたちを再び戦場に送らない!

憲法の基本原理を遵守してこそ㊤

今年は日本国憲法公布80年、施行79年。
高市首相が、「来年には憲法改正の国会発議を」と発言し、軍事予算26年度9兆円超の大軍拡、政府が攻撃型ミサイル配備など戦争する国づくりを着々と進めている今日、我が国は戦争か平和かの大きな歴史的岐路に立たされています。
そして、国民の平和とくらしを守り、そのために拠ってたつべき憲法が大きな岐路に立たされています。

日本国憲法(以下「憲法」)は、前文で次の一文から始まっています。

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争のもたらす惨禍が起ることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

日本は、明治以降1945年8月まで、侵略戦争をくりかえし、夥しい無辜の人々の命を奪ってきました。
とくに1931年からの15年戦争では、中国・アジア・太平洋の国々を侵略し、2000万人以上の命を奪い、310万の日本の国民も犠牲となりました。
人の命がいかに軽く扱われたことでしょう。
学校では、教育勅語によって天皇のため国のために命を投げ出すことが大切だと叩き込まれ、十代の子どもを含む多くの若者が戦場に送り込まれました。

その痛恨の反省から、日本国憲法は生まれたのです。

戦争ほど非道・理不尽で、むやみに人の命を奪う暴力はありません。
戦争は必ず、戦争を始めた国の政府が始めます。
権力(power)を持った政府しか始められません。
ウクライナの戦争はロシアのプーチン政権が始めました。
イラン攻撃は、アメリカのトランプ政権とイスラエルのネタニヤフ政権が始めました。
しかも、一度始まった戦争はなかなかやめられなくなるのが常です。
中国との全面戦争になった日中戦争は、半年ほどで片が付くと踏んでいた日本政府は、大きな誤算で泥沼化し、アジア太平洋戦争へと拡大して1945年8月の日本敗戦まで続くことになります。
この間、日本国内では戦争に反対する声は徹底的に弾圧されました。
ですから、日本国憲法では前文で、こう述べたのです。

政府の行為によって再び戦争のもたらす惨禍が起ることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

「主権が国民に存する」、すなわち、国民が権力(power)をもち、その国民が、政府が戦争を起こさないようにする、ということです。

全ての国民が幸福になるためには、

  1. 国民が主権をもち、すなわち国民が主人公となり
  2. 戦争を起こさない政府にし
  3. 一人ひとりが個人として尊重され、全ての国民の人権が守られること

です。

憲法とは、この3つ原理で国(国会・内閣・裁判所)を縛るものです。
人の支配ではなく、憲法を最高法規とする〝法の支配〟で。
国会、内閣、裁判所のなかでは、国会が最高機関である。

なぜなら、国会議員が、国民の代表であり、国会はその国会議員が法律などを議決する機関であるからです。(憲法第41条)

そして、憲法では、次のように定めています。

この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。(憲法第98条)

天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う。(憲法第99条)

ですから公務員は、辞令交付式において「憲法を固く守ります」と宣誓して、その任に着くのです。
教員もまた、その例から免れるものではありません。

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