理論

民主的なクラスのつくりかた(11)

〝学級開き〟

4月初め、新学年・新学期が始まり、新クラスが始まります。その初日と次の日の学活。

出席を確認し、担任は、「○年◇組のスタートです。みんなでいいクラスにしていきましょう」などと挨拶し、こんなクラスにしたいという話をします。そして、新学期が始まるにあたっての諸連絡を行います。

これをよく「学級開き」と称します。

文字通り新しいクラスを開くという意味では間違いありませんが、私は「学級開き」を違った意味でとらえています。

私は、およそ4月末までの一月間を〝学級開き〟の期間ととらえています。

学校の風景

自主的・自治的なクラス、すなわち子どもが主人公になるクラスを一年間かけてつくっていくための基本的な仕掛けをつくっていく時間だからです。 

〝学級開き〟でやること

☆クラスづくりの3要素(班・リーダー・討議)、朝の会・帰りの会の仕組みづくり

 これらは、自主的・自治的なクラスをつくっていくための基本となるシステムです。

〝学級開き〟期間の4月中につくりたいと考えています。

☆係決め

学級総会を開いて最初の係を決めて、係活動を始めます。

☆最初の班替え

実践編で述べたように、最初の班替えをできるだけ4月末までに実施したいと考えています。班替えをすれば、それに伴って係も決めなおします。

先生が決めた班の矛盾に気が付いて、自分たちのクラスを自分たちでつくっていくといいう土壌を築きたいものです。

「席替え」ではなく、班替えだということも定着させたいことです。

☆学級総会

クラスにとって重要なことは、全員で話し合って決めるいう民主主義の基本を教えます。

係を決める学級総会、最初の班替えを決める学級総会。4月中に少なくとも2回の学級総会を経験し、大事なことはみんなで話し合って決める、みんなで決めたことはみんなで守るというルールを教えていきます。

☆立候補~選挙

生徒会の委員も、班長も、係も立候補~選挙で決めるというルールを教えます。

以上のことが〝学級開き〟で行うことで、一年間のクラスづくりを決定づけることになります。その意味では、4月が最も重要だといって過言ではないと思います。

ただ、子どもたち(集団)の状況によって、進め方は違ってきます。何かが欠けても、できたことを足掛かりにクラスづくりを進めていけます。

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