実践

自治をめざすクラスづくり(18)

褒める③

リーダーとしての行動を褒める

夢を持ち、語り、メンバーに指示を出せるようになったら、ホンモノのリーダーです。

リーダーらしい行動が、だんだん見られるようになります。

褒められることでリーダーは自信を持ち、クラスが変わっていくのを体験すると確信になり、リーダーを務める味がわかってきたらホンモノです。そうなったら、厚いリーダー層を築いていけます。

学級通信の記録から、いくつか拾ってみましょう。

☆後期の委員会を決めました。

多くの人が立候補しました。とくに、学級委員には男子も女子もそれぞれ3人が立候補。男子の体育委員と図書委員にはそれぞれ2人が立候補。このやる気が5組を支えているんですね。                             (2年5組学級通信2009.12.3)

☆合唱練習を再開しました。

合唱委員が大きな声で「合唱の練習をします。ソプラノは……で、アルトは……で」「パート練習を始めてください」と指示します。全体練習の時には「机と椅子を並べてください」「並んでください」と指示しています。(同上)

☆昨日の体育祭・演技の練習。

ハンドスプリングをやる人を募り、練習しました。そのために、マットを体育館のステージに運びました。その時、演技長がこう指示しました。

「3年生がやって! 1・2年生にやらせないで!」

どんな仕事もまず、3年生が率先してやる。そういう姿勢を示したのです。

(3年1組学級通信2010.9.8)

☆合唱祭の指導部を集めて、訊きました。

「来週月曜日から、朝練習できるんだけど、どうする?」

「そりゃあ… やるでしょ!」「やった方がいい!」「やろうよ!」

「やります!」

「何時からやる?」

「何時からできますか?」

「学校は7時半に開くから、7時半以降だったら…」

「それじゃ、7時半にしよう」

帰りの会で、指導部を代表して合唱委員が

「来週の月曜日から、朝練習をやります。7時半に教室に集まってください」

「早ーい!」「オレその時間、まだ寝てるよ」…などの声も。

しかし、合唱委員はブレません。毅然と

「7時半に集まってください!」

合唱委員の言葉には、3-1の合唱をもっとよくしたいという熱い思いが…

                                 (同上2010.10.22)

☆テストの最終日(11月12日)。

数名の人が教室に残って何やらゴソゴソやっています。何をしているんだろうと思っていたら…

班長を中心に、学校を休んでいる人のプリント類を整理してまとめているのです。もっとも弱い立場にある人への思いやり!          (同上2010.11.15) 

☆帰りの会。

帰りの会係(6班)の人が前に出て、「カバンを降ろしてください」と指示します。すると、班長が班員の机を見て、カバンを降ろしていない人がいると、「カバン、降ろして!」とやさしくそっと声をかけます。そんな班長らしい班長、リーダーらしい班長があらわれました。          (1年1組学級通信2011.6.10)

☆6月21日㈫、テスト2日目の朝8時半前のことでした。

みんなその日のテストのことで頭がいっぱいでしょう。テストが終わればすぐ帰りの会。途中で教科連絡をする時間などありません。ですから、テストの時は担任が教科の先生に連絡を聞きます。ずっとそうやってきました。

ところが8時半前に、教科連絡係の班長Hくんが、職員室の前にやってきて、「教科連絡、お願いします」と。こんなことは初めてです!

仕事をやりきろうとする責任感! 朝早く連絡を聞きにきた、先を見通す力!

素晴らしいですね!!     (同上2011.6.23)

☆黒板牛乳係の4班。

班長が各班の牛乳の本数を調べメモしました。班長の指示でテキパキと分けて各班に届けます。牛乳パックを入れるカゴも用意します。牛乳パックを忘れずに毎日洗います。

授業が終わると忘れずに黒板をきれいにしています。黒板消しもきれいにしているので、いつも黒板がきれいです。

4班は、班長がちゃんと指示を出して、みんなで協力して仕事をしています!

(2年5組学級通信2012.5.16) 

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