行事の実践3 合唱祭
特別な曲を選んだクラス(1)
高い峰をめざすこと・子ども達の可能性を信じることの大切さ!
十数回にわたって2年7組の合唱祭の取り組みを紹介してきました。他のクラスでも大体同じように、自主的に練習に取り組むようにしてきました。
合唱祭の取り組みから、エピソード的にいくつか、のべることにします。
今回は、〝特別な曲を選んだクラス・その1〟
89年度の2年1組。
〝ハレルヤ〟(ヘンデル作曲「メサイア」)にチャレンジ!!
自由曲を決める時、学年に相応しいレベルの曲を、私は過去に歌われた曲や、デモテープ(CD)から数曲選び、「先生の推薦曲です。この中から選んだら、どうかな?」と提案します。
合唱委員・指揮者・伴奏者らでつくる指導部で2~3曲にしぼり、クラスみんなの投票でで決める、というやり方を採ってきました。
なかには、指導部のメンバーの全員一致で、1曲にしぼり、それをクラスみんなに提案するということもありました。
そして時々CDの中に、難しくて私が推薦するつもりは全くないけれど、目を引く曲名がまぎれていることがあります。それをめざとく見つける子がいるものです。
89年度2年1組では、ヘンデルの「ハレルヤ」があったのです。
「先生! 〝ハレルヤ〟って何ですか?」
「どんな曲ですか? なんか、おもしろそう」と。
「むずかしいよ。難しすぎると思うよ。四部合唱で、英語だし…」
「聴いてみたい。先生、かけてください」
「難しいよ」と言いながら、かけると、
「これ、やってみたい。」
「おもしろそう!」
「やってみようよ」
「英語で歌うのも、かっこいい!」
と、あっという間に指導部全員が一致。
〝ハレルヤ〟をクラスに提案。クラスみんなも好反応。
難しい曲にチャレンジする意欲が漲っていきました。
もちろん、完璧とはいきませんでしたが、なんとか歌いきり、何より子どもたちが、「やればできる」という自信が得ましたし、毎日の練習が楽しくて楽しくて、子どもたち自身が感動していました。
私自身、子どもたちのチャレンジ精神と可能性に、脱帽!!
私は、子どもたちのもっている力を見極め、その少し上を!と考えてきましたが、そんな配慮は不要なのかもしれません。
無謀とも思われることに挑む、チャレンジ精神、いや冒険心も必要なのかもしれません。
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