経験談

学校をどう変えるか(28)【いまこそ学校に希望を245】

学校をどう変えるか(28)

学校の言葉⑨

「クラス目標」

新年度、新学期が始まると、学級担任が、「今年の目標を決めよう」と声をかけます。

「今年一年かけてどんなクラスにしたいかな? 何を目標したらいいかな?この紙に書いてください」と、全員に書かせて、集めます。

  • みんな仲良く、楽しいクラスにしたい。
  • みんなで協力してサイコーのクラスにしたい。
  • 授業に集中して、勉強をがんばる
  • いじめやいやがらせの無いクラスにしたい。
  • 体育祭・合唱祭、がんばって優勝する。

子どもたちの熱い思いが伝わってきます。

担任が提案します。

「みんなが、とてもいい意見をたくさん書いてくれました。みんなの意見をまとめて、こんな目標にしたいと思います。どうでしょうか?」

〝みんなで力を合わせて、授業に集中し、いじめのないクラス!

みんなで心を一つに! 体育祭・合唱祭で優勝めざす!〟

「いいと思います」「サンせー!」「いいよね!」「サンせー!」……

「それじゃあ、これを今年のクラス目標にします。みんなでいいクラスにしていこう!」(担任)

担任が、これを大きな紙に書いて(印刷して)、教室に貼ります。

なかなかいい感じです。

「目標」はどうなった?

ところが、2ヵ月経ち、3カ月経ち、教室に掲げた目標はどうなったのでしょうか。紙もしだいに汚れ、風ではがれてしまいました。担任が貼り直します。…なんてことは、ないでしょうか。

学級担任は、

「これがクラス目標だよ。忘れるなよ」

とでも言うのでしょうか。

「目標」とは

目標:目的を達成するために設けためあて。(広辞苑)   

目標:行動するに際して、そこまでは到達しよう(させよう)と決めたところ(こと)。(新明解国語辞典)

 「目標」は、「到達点」めざしてどう取り組むかという具体的な活動方針を決め、活動し、「ここまでは達成できた」「ここはできなかった」と検証しなければ意味をなさないのです。

ですから、「目標」は、検証可能な具体的なものにしなければなりません。「楽しく!」とか「がんばる!」というような抽象的な言葉は、「目標」には適していません。

子どもの時間感覚では、1年間は長すぎると思います。長くでも1カ月ぐらいでしょうか。

「体育祭で優勝!」のような、大きな目標を掲げたら、小目標が必要です。「今週は、ここまでやる」というように。検証(総括)のための、リーダー集団の話し合いとクラスの話し合いが不可欠です。

私は、たとえば体育祭では、毎日練習が終わると指導部で話し合い、その日の練習について話し合って総括し、次の日にクラスに報告し、その報告について質問や意見があれば、朝の会や帰りの会でその時間をとります。

教室には、「こんなクラスにしたい!」というスローガンは貼り出しますが、クラス目標は、班替えをしたときに、概ね1カ月を目処にした目標を「班替え」の原案とともに(原案は「班替え及び学級の活動方針案」となります)学級総会で話し合い、議決します。

子どもたちのクラスにたいする熱い思いが込められた「目標」を〝絵に描いた餅〟にしてはいけません。

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