教育情勢

教育に自由を!(6)【いまこそ学校に希望を308】

教育に自由を!(6)

教育の自由を勝ちとるために ~学習指導要領を読む~

現在通用している「中学校 学習指導要領」は、平成29年(2017年)に告示されたものです。
学習指導要領は10年ごとに改訂されますので、来年が改訂の年になります。

文部科学省は、学習指導要領の「法的拘束性」という言葉を持ち出して、学習指導要領に則って教育活動を行うように強調しますが、学習指導要領にどんなことが書かれているのか見てみましょう。

学習指導要領の「前文」では、次のように述べています。

「教育は、教育基本法第1条に定めるとおり、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期すという目的」が明示されています。(太字強調、筆者)

この記述は、改悪された教育基本法の中で、1947年の旧教育基本法が残った部分です。
この教育の目的を、教職員と学校が自らのものにすることが肝要ではないでしょうか。
人格の完成を目指し、子どもを主人公にする学級づくり、学年づくり、学校づくりの取り組みには、賛同こそすれ、誰も反対できないのです。

学習指導要領では、次に、およそ20もの徳目を「目標」として羅列した教育基本法第2条を引用しています。
教育の目標は本来、学校において児童・生徒と教職員が自主的に決めていくものなのに、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできたわが国と郷土を愛する……態度を養う」などと、特定の価値観をおしつけている部分です。

ところで、学習指導要領では次に、こう述べているのです。

「学習指導要領とは、こうした理念の実現に向けて必要となる教育課程の基準を大綱的に定めるものである。…(中略)…各学校がその特色を生かして創意工夫を重ね、長年にわたり積み重ねられてきた教育実践や学術研究の蓄積を生かしながら、生徒や地域の現状や課題を捉え、家庭や地域社会と協力して、学習指導要領を踏まえた教育活動の更なる充実を図っていくことも重要である」(太字強調、筆者)

学習指導要領は、学校と教育を国の管理統制のもとに置こうとするものですが、太字強調の部分に教育の自由を残しているのです。

ですから、国による管理統制が強まっていて、根本的にはこれを変えていかなければなりませんが、その中でも、権利としての教育の自由を打ち立て、効率と競争の新自由主義とたたかって、子どもを主人公にした、特色のある学校づくり、教育実践に取り組んでいる学校があるのです。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。