教育情勢

教育に自由を!(4)【いまこそ学校に希望を304】

教育に自由を!(4)

映画「夢みる小学校・完結編」を見て

先日、「夢みる小学校・完結編」(オオタヴィン監督)というドキュメンタリー映画を見ました。
たいへん感動しました。
こんな自由な学校が日本にあるんだ!

山梨県南アルプス市にある私立の小中学校、きのくに子どもの村小学校と中学校。
ちゃんと学校法人と認可された学校。
学級はあるが、「国語」「算数(数学)」「社会」「理科」…という「時間割」はない。
テストもなく、「5・4・3・2・1」という「成績」もない。
「校則」は無く、制服もない。

料理を自分たちで調べ探究して作る。
敷地に田畑を整備し米や野菜をつくる。
必要な道具や建物や遊具を自分たちで設計して作る。
自分の椅子は自分で作る。
各自で思い思いの椅子を設計して作るので椅子は二つ無し。
こういう体験を通して学んでいく。

教職員は自立の力をどの子も身に付けるために、綿密な学習計画を立て、子どもたちが主人公にな
る教材を用意する。

修学旅行で沖縄へ行き、沖縄戦を学び、戦争と平和について考える。下調べを自分たちで行い、見学地に電話をして打ち合わせをする。

子どもたちはのびのび、生き生き、よく話し合い、対話し、共同の関係をつくっていく。
失敗は織り込み済み。
子どもたちはよく話し合い、よく考える。

卒業式は無い。
「卒業を祝う会」を、すべて子どもたちが企画し、手作りで準備する。
当日はみんな床に座り、並ぶなんてことはしない。
子どもたちは一人ひとりが、卒業にあたって自分の思いを語る。
本当のことを知ることが大事だと語る。

子どもたちは、共同の関係、信頼し合う関係を築き、育ち合っていく。

一人ひとり〝あるがままの自分でいい〟と大切にされ、どの子も尊重されている。

こんな〝理想郷〟のような学校がある。

「私立だからできるんじゃないの!?」と言われそう。

私立だと国による統制が利きにくいのは確かであるが、教育基本法、学校教育法、「法的拘束性」があるといわれる学習指導要領などの法的枠組みをクリアし、学校法人として認可されているのである。

そして、なんと! 60年前から〝きのくに〟のような教育を実践し60年間維持・発展させている小学校が、公立でもあるのだ。

この映画でも出てきて、やはりオオタヴィン監督の「夢みる校長先生」で紹介された、長野県伊那市立伊那小学校。
通知表はなく、国語・算数・社会・理科…という時間割もなく、ヤギを飼い、毎日子どもたちの話し合いから始まる。
「時間割」はないのにちゃんと学力は身についている。
国による管理統制が浸透している中で例外的ではある。

効率と管理統制、競争的市場原理の新自由主義教育がおしつけられて、不登校が増え、子どもの自殺が増え、学力格差が広がり(もちろん学力とは何かは問われなければならないが)、教育の自由が歪められている中で、〝私立だから〟〝例外だよ〟で済ませてよいのだろうか?

しかし、〝理想だよ〟といわれるような学校が現実にこの日本にあるのです。
〝理想〟〝夢〟を描くことから希望が生まれてくるのではないでしょうか。
何十年もかけて歪められてきたこの国の教育です。
そこに風穴を開けて、〝理想〟〝夢〟の実現に取り組み始めている所も出てきています。

〝子どもを主人公に!〟〝教育に自由を!〟

この取り組み・たたかいは、〝子どもたちを再び戦場に送らない!〟という戦後民主主義教育の原点に立ちかえることでもあります。

〝子どもを主人公に!〟〝教育に自由を!〟

私たちが(私と同僚と子どもたちとで)がやってきたことは、道半ばで、そのほんの数歩でしかなかったのかもしれません。

その一歩を、全国のあちらこちらで踏み出せれば、教育を変える、学校を変える大きなうねりになるでしょう。

壮大な事業かもしれませんが、その一歩を、学級づくり・授業づくりから始めることは可能ではないでしょうか。
子どもが主人公の学級! 子どもが主人公の授業!
子どもが主人公の行事!

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。